あけましておめでとうございます。
2009年の元日は、町内の3つの神社と1つの寺に詣でました。どこも歴史と由緒ある寺社ですが、学業成就で有名な
象山神社(佐久間象山を祀る)以外は他の参拝者もほとんどおらず、ゆっくりお詣りできました。近くにこういう所がたくさんあるのは嬉しい限り...。もっとも、近くとは言っても車は必要で、朝から飲んでいる正月は動けない羽目に陥りがちなのです。しかし、子どもも皆免許を取っている今年は運転者に事欠きません。ついこの間まで送り迎えをしていたことを考えると、本当にありがたい、ありがたい...。
さて、今年の1本目は本屋さんの話。最近は書店も大型店、チェーン店が増え、昔ながらの個人経営の本屋は少なくなりました。私自身も品揃えが豊富な大きな書店や、ときにはネットを通じて本を購入することも多く、小さな本屋が経営的にかなり厳しいであろうことは容易に想像がつきます。子どもの頃はたいていの商店街に1つか2つあった「町の本屋さん」は、今や「絶滅危惧種」になってしまいました。「商店街」そのものの衰退も著しい中、この流れを変えることは至難の業でしょう。
ただ、
品揃えは貧弱でも、自分が欲しいと思う本がかなりの率で書棚に並んでいるという本屋があるのです。あるいは、ちょっと立ち読みしただけで欲しくなる本がたくさんある...。不思議とそんな店に巡り逢うことがあるんです。店主の感性と私のそれがたまたま近いのか、客の嗜好を正確に分析する優れものの奥さんがいるのか...?そんな本屋を見つけると嬉しいですね。自分だけの「隠れ家」を持ったようで...。
大きすぎる書店だと、目的の本がなかなか見つからないということもあるでしょう。探している本の周辺には同ジャンルの本ばかりがあるので、予想外の本に心を惹かれるという僥倖も起こりにくい気がします。知る人ぞ知るキラリと光る内容の本が、ごった煮状態で書棚に並んでいると、それだけで楽しそうな気がしませんか?
長野市内にそういう本屋が2軒あります。1つは大型スーパーの中にある中堅のチェーン店なのですが、この類の書店には珍しく、私と相性がいいのです。先日もふらっと寄ったら、1年前から探していた文庫本1冊と新書2冊を見つけました(but買わず...。さらに辞書のコーナーで、気になっていた
「ベネッセ表現読解国語辞典」を発見。予想以上の素晴らしい内容に、即買ってしまいました(この辞典については後日詳しく触れますが、超お薦めです!)。
その書店がある大型店が「ドンキホーテ」に変わるそうです。そうなると書店はなくなるのでしょう。どこかでまた店を開いてくれるとありがたいのですが、諸々の要因が変わると並ぶ本も変わるかも知れません。取りあえずはもう1つの「お気に入り書店」を大事にしていきましょう。素敵な本との巡り逢いと同じくらい、ひょっとするとそれ以上に、こういう本屋との出逢いは貴重だと思うので...。